らはいむ

右と左 その1

「次の交差点を、ひ、ひ、ひ・・・左。」

「えっと、そこ、ひ、左・・・あ、ちがう、右?」

「み、み、み、左!」


「いいかげんにしろ~!」とドライバーはブチキレる。
「私にナビさせんのが、そもそも間違いなんじゃ~!」と、逆ギレる。
「・・・だな。」
・・・って、オイ、そこで納得されても、ちょっと悲しい。



免許を持っていないため、ドライバー視点を、よく理解していないことに加え
左と右が、とっさにわからない。
どうしても一瞬、手を見ないと把握できない。

私は、左利きだ。字も箸も鋏も。右ジャブ左ストレート。

おそらく子どもの頃
「鉛筆を持つほうの手」「箸を持つほうの手」と教えられて
こっちか、いや、ちがう、え、どっち?と混乱してしまったのかもしれない。

右矯正失敗うんぬんは、もう、どうでもいいのだが
混乱を、いまだに引きずったままなのは、ちょっとトホホ・・・である。


家族は、特に強く「矯正」しようとはしなかった。
左でもいい、というわけでもなく、要するに、どっちでもいい、だったのだろう。
ただ、祖父が自宅で小さな書道教室を開いていて
そこでは右手で習っていた。

学校の何人かの年配の先生には
奇妙なものを見るような表情で、あるいは、少し咎められるように
「絶対に直しなさい!」「将来困るよ」と言われた覚えはある。
「左で書いたらズルイ。インチキ。」と、どこかで誰かに言われた記憶はある。


一応の「努力」はした。
最後の努力(ムダなあがき、ともいう)は、中学校入学・学校英語開始。のとき。
アルファベットは、一応書くことはできたが
これが最後のチャンス!とばかりに
右手でアルファベットを、ノートに3冊ほど練習した。

この時、とある人から言われた右手矯正のための論拠が、未だに謎だ。

「将来、黒板に英語を板書するようになったら、生徒から
見えにくい!ってクレームが来るかもしれないじゃないか。」

さすがに「そ、そうなのか!」とまでは、思わなかったものの
右利きになりたい、という気持ちは、まだ残っていたから
“アルファベットなら右で書けるようになるかも”と、いそいそと練習した。
(↑もうね、どうして自分こんなにアホなのか、書いてて、ちょっとかなしくなってきたよ)

もちろん、現在、アルファベットもアレフベートも漢字もひらがなもカタカナも、
みんな左手で書く。

◇  ◇  ◇

どこかで右になりたい自分。
どこかで右を拒絶し、左のままでいたい自分。
左で何が悪いの?と開き直る自分。
でもやっぱりヘンかなあ・・・と弱気になる自分。

だからといって両ききになれるほど器用ではなかった自分。


◇  ◇  ◇


「サヨク」「ウヨク」という言葉を耳にしても
どっちが「right」なのか本気でわからない。
たまに考えてみよう!とするときもある。

そんなときは。

・・・じっと手をみる。
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by ruthk | 2006-03-25 03:57 | かいそうろく

わたしからわたしへの私信
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